ビジネスチャット「Chatwork」(https://go.chatwork.com/ja/)や業務プロセス代行サービス「Chatwork アシスタント」(https://dx-center.chatwork.com/assistant/)等を提供するChatwork株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:山本 正喜、以下、Chatwork)は、2023年11月14日に発表した「中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査」について、業界別に分析しました。その第二弾として、「介護・飲食/宿泊」の2業界の分析結果を取りまとめましたので発表いたします。
■ 分析の背景と狙い
介護業や飲食/宿泊業では、少子高齢化を背景とした社会全体の労働人口不足と賃上げへの対応が遅れ、サービスを提供するために必要な人員を確保できないといった問題が発生しています。こうした問題を解消しサービス価値を高めていくためには、ITツールの導入を軸にしたデジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の推進が有効とされます。しかし、当社が提供するビジネスチャット「Chatwork」を既に活用いただいているお客様から「DXが思うように進まない」といったお声を伺う機会は少なくありません。
介護業においては、事業者が「国民健康保険団体連合会」へ費用請求を行う産業構造に起因して、給与計算等の業務の一部でIT導入が進んでいます。一方、DXの第一歩となる「業務連絡」については、各事業者の組織内でビジネスチャットの利用が始まるものの、複数の事業者間のやりとりは未だ電話やFAXが主流です。介護のサービスを提供するためには地域内の複数のステークホルダー同士の連携が必要になるため、事業者単体でDXを進めるだけでは介護業務全体のDXを行うことができません。飲食/宿泊業では、小規模事業者が多いため投資判断が遅れDXが進みにくい傾向があります。コロナ禍への対応や経営者の意識改革に伴い、一部、思い切ったDXが行われるケースもみられます。
本プレスリリースで行った調査分析では、このような業界の特性や傾向と、DXやSaaSへの関心や、デジタル化導入の関係性を確認いたしました。
■ 以降の詳細、全文PDFはこちら
https://corp.chatwork.com/ja/document/pressrelease/Chatwork_research_industry_02_2406.pdf
■ 調査結果サマリー
・社外との連絡手段、2業界いずれも5割超が「毎日電話を使う」と回答
飲食/宿泊業は「私的な連絡手段(LINE、Facebookメッセンジャー、メールなど)」が38.5%と全体を6.3ポイント上回る
・介護業・飲食/宿泊業では小規模事業者ほどDX化に遅れ
従業員30名以下の7〜8割が日常業務を「口頭やメール、紙で行っている」と回答
・「DX」を説明できる人は2業界いずれも1割台
「SaaS」は聞いたことがない人が7割、介護業においては説明できる人は3.3%に留まる
・SaaS活用、「既に導入し、活用している」が介護業では38.5%と全体を4.9ポイント、
飲食/宿泊業を6.2ポイント上回る結果に
・導入しているSaaSツール、介護業では「給与計算」が全体を12.8ポイント、
飲食/宿泊業では「経費精算」が全体の8ポイント上回る
・デジタル化導入の課題、2位以下に回答傾向の違い、介護業「導入しても、効果がわからない(30.5%)」、
飲食/宿泊業「従業員への浸透・教育が難しい(29.8%)」
■ 調査概要
調査名称: 中小企業の経営課題とDX、SaaS、リスキリングの実施状況・意向調査
調査目的: 中小企業を取り巻く外部環境変化と、重要視されるDXとSaaS活用、リスキリング等についての実行状況や意向について、経営者の意識と関連付けて明らかにする
調査手法: インターネット調査(調査会社:株式会社アスマーク)
調査時期: 2023年10月20日〜23日
調査対象者: 中小企業(300名以下)の社長1,055名とバックオフィス担当者1,070名の回答、合計2,125名の回答を集計。
有効回答数:本調査2,125名 (スクリーニング調査4,108名)
業種別:介護業213名、飲食/宿泊業161名