サステナビリティ戦略

Strategy

サステナビリティ・マネジメント

サステナビリティに関する考え方

当社は、コーポレートミッション「働くをもっと楽しく、創造的に」、コーポレートビジョン「すべての人に、一歩先の働き方を」を掲げ、クラウド型ビジネスチャットとこれを基盤とするDX関連サービスの提供により、中小企業のビジネスコミュニケーションや生産性の向上、ひいては働く人々のワークライフバランスや創造性の発揮に貢献することを目指して事業を営んでいます。

これらの事業は、ITに詳しい人材や資金などに乏しくITやDXを活用・推進できなかった中小企業の日々の業務や現場の課題解決に、SaaSベースのユーザビリティに優れた革新的サービスを用いることでIT・DXを活用する手段・機会を提供するものです。これにより、長く低迷が指摘されてきた日本の中小企業の生産性向上に貢献し、働く人々をエンカレッジするソーシャルイノベーションを実現したいと考えています。

そして、このような当社ならではの価値創造が、国連の持続可能な開発目標(SDGs)のゴール8「すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセント・ワークを推進する」など、持続可能な社会実現への貢献につながり、当社グループの持続的成長の基盤になると考えています。

※ SaaSとは、Software as a Serviceの略称で、インターネット経由で必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたアプリケーションソフトウェアのこと

サステナビリティ推進体制

当社では、代表取締役CEO直属のCEO室を主管部署とし、CEO室長を推進責任者とするサステナビリティ・ESGの推進体制を整備しています。また、サステナビリティに関わる活動推進および情報開示は組織横断のプロジェクトチームを設けて推進する体制を整備しています。

マテリアリティ(重要課題)

ミッション・ビジョン実現にむけたマテリアリティ

理念の実現にむけて、当社グループが中長期的に取り組むべき財務・非財務両面から見た重要課題を検討し、取締役会での承認を経て「ミッション・ビジョンの実現にむけた11の重要課題」を特定しました。

このマテリアリティは、大きく「事業を通じた価値創造に関わる課題」「価値創造基盤の強化に関わる課題」「地球規模の社会課題解決に関わる課題」の3カテゴリからなり、優れた価値創造基盤づくりを進めることで、当社にしか提供できない価値を創造し、それにより理念の実現とサステナブルな社会への貢献を目指すものです。この重要課題に取り組むことが、当社グループの持続的成長と長期的な企業価値向上につながると考えています。

ミッション・ビジョン実現にむけたマテリアリティ

マテリアリティの特定プロセス

2021年12月にプロジェクトチームを設置し、サステナビリティ・ESGに関わる現状分析に着手。その結果を踏まえて2022年4月から当社グループの重要課題の特定にむけた検討を開始しました。
初めに、当社グループの事業と関係がある社会課題・ソーシャルニーズを網羅的に整理した重要課題候補のロングリストを作成しました。このロングリストは、主要部門長へのヒアリングで抽出した当社の経営課題、サステナビリティ・ESG観点で行った当社の現状把握調査で特定したESG課題、SDGsや国連グローバル・コンパクト、ISO26000、GRI、SDGsインパクト基準などの国際規範・イニシアティブ、SASBなどの各種ESGインデックス、同業他社などが設定しておられる重要課題、その他デジタル社会に関係する社会課題・ソーシャルニーズなどを整理して作成しました。

このロングリストを元に、当社との関係性や当社グループの持続的成長に対する顕在的/潜在的なリスク・機会等を考慮して、18の重要課題候補からなるショートリストを作成しました。ショートリストの作成に当たっては、サステナビリティ・ESGに深い見識をお持ちである一般社団法人Virtue Design 代表理事の吉高まり様と当社代表取締役CEOの山本 正喜、取締役CFO井上 直樹らがダイアログを行い、「当社のミッション実現にむけて今後取り組むべきESG重要課題は何か?」という観点から多面的にご意見を頂戴し、これをショートリストの作成時に考慮・反映しました。

このショートリストの重要課題候補について、「社会の持続可能な発展へのインパクト」「当社グループの持続的成長へのインパクト」の二軸で重要性を5段階で評価し、マテリアリティ・マトリックス(下図)を作成しました。このマトリックスを元にプロジェクト会議および経営層で検討を重ね、当社グループの「ミッション・ビジョン実現にむけた11の重要課題」を特定しました。
このように特定した重要課題は、課題対応に責任を持つマテリアリティ・オーナーを定め、今後の取り組みを推進する計画です。

マテリアリティ・マトリックス

重要課題別の機会とリスク、及び重要と判断した理由

※この表は横にスクロールできます。

重要課題 機会 リスク 重要と判断した理由
DXを通した中小企業の労働生産性向上
  • 組織の求心力、社員のモチベーションの向上
  • ブランド・レピュテーション・販売への好影響
  • 売上増加
  • 組織の求心力低下
ミッション・ビジョンの実現に直結する最も重要な社会への提供価値であり、SDGsゴール8等への貢献にもつながるため
楽しく創造的に活躍できる人材の創出
  • 社員の働きがいの向上
  • 労働生産性・価値創出力の向上
  • 優秀な人材の獲得・保持への好影響
  • ブランド・レピュテーションへの好影響
  • 従業員エンゲージメント向上、離職率低下
  • (理念を実践できない場合)組織の求心力低下
  • 従業員のモチベーション・エンゲージメントの低下
  • 労働生産性の低下
  • 離職率の上昇
ミッションに直結し、価値創造と中長期的な競争力向上を実現するための源泉であるため
ビジネスインフラとして信頼いただける品質の確保
  • ブランド・レピュテーションの向上
  • 解約率低下
  • 販売への好影響
  • ブランド・レピュテーションの低下
  • 解約率増加
  • 売上低下
ビジネスインフラにふさわしい品質の確保(優れたユーザビリティ、サービスの継続性)が事業成長に不可欠であるため
高度な情報セキュリティとプライバシーの保護 -
  • 操業停止リスク
  • 訴訟リスク、損害賠償リスク
  • ブランド・レピュテーションの大幅な棄損
  • 売上低下
情報セキュリティの確保と各国地域の情報保護規制への対応が事業活動の基盤であるため
企業価値向上を牽引するコーポレートガバナンスの実現
  • 経営効率の向上、内部統制の強化
  • 企業価値向上への好影響
- 理念の実現と企業価値向上には市場・社会の変化に適切に対応する実効性のあるコーポレート・ガバナンスが不可欠であるため
全てのステークホルダーに誠実な企業活動の推進
  • レピュテーションへの好影響
  • ステークホルダーとの良好な関係構築
  • 組織風土への好影響
  • コンプライアンスリスクの増大
  • 組織風土への悪影響
誠実な組織の実現がステークホルダーとの信頼を育み、理念の実現と持続的成長の基礎となるため
理念実現にむけたサステナビリティ・マネジメントの推進
  • 持続的成長を支える非財務競争力の強化
  • ESG評価の向上
  • 非財務競争力の相対的低下
理念の実現には社会要請を適切に把握・対応するマネジメントシステムが不可欠であるため
信頼いただけるブランドの実現とエンゲージメント強化
  • ブランド・レピュテーションの向上
  • マーケティング・人材採用への好影響
  • ステークホルダーとの関係の強化
  • 事業競争力の相対的低下(認知率、マーケティング、人材採用)
ステークホルダーとの共創を実現する上で理念を軸としたブランド・コミュニケーションが不可欠であるため
新たな価値創造を実現するダイバーシティ・マネジメント
  • 多様な人材が活躍する組織の実現
  • イノベーション能力への好影響
  • 組織のレジリエンス向上
  • 多様な人材を活かせないことによる競争力の相対的低下
多様な人材が活躍できる組織づくりが組織のイノベーション能力とレジリエンスの向上に不可欠であるため
国際的に認められた人権の尊重を基盤としたビジネスの推進
  • 社会的信頼の確保
  • 風通しの良い職場づくりへの寄与
  • レピュテーション・コンプライアンス上のリスク増大
社会からの信頼を確保し、事業に関わる全ての人が"楽しく働く"を実現するために人権の尊重は不可欠であるため
気候変動の防止とエネルギー・マネジメント
  • 環境法規制への対応
  • (中長期) サービス競争力の強化
  • ブランド・レピュテーションへの好影響
  • 社員のモチベーションへの好影響
  • (短期)コストアップ
  • ブランド・レピュテーションの相対的低下
気候変動問題の解決に貢献し、ユーザーに環境負荷の少ないITサービスを提供するために必要であるため

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上級執行役員CHRO 兼 ピープル&ブランド本部長

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